冬になると、「動きが重い」「スピードが出ない」という声をよく聞きます。
でも実は、冬は“速くなる子”と“速くならない子”が大きく分かれる季節です。
その理由は、冬が「走りのクセが固まりやすい時期」だからです。
寒さで身体が縮こまり、肩が上がったり、腕が振れなくなったり、腰が落ちたり。
この状態で練習を続けると、そのままクセとして固まってしまい、春以降の伸びに大きく影響します。
しかし逆に言えば、冬はフォーム改善のチャンスでもあります。
寒さの影響で動きが小さくなるぶん
●姿勢の崩れ
●腕振りのタイミング
●股関節の使い方
などが“見えやすくなる”というメリットもあるからです。
実際、SSAで大きく速くなる選手の多くは、冬に丁寧に基礎を積み上げています。
フォームの見直しは、暖かい季節よりも冬のほうが進みやすい特徴があります。
冬に速くなる子に共通しているのは、
「走り方をより確認してから練習している」
という点です。
ただ走るだけでは、今までのクセが強くなるだけ。
一方で、出だしの姿勢・腕振り・軸の意識など、ポイントを1つ決めて取り組むだけで動きが変わり、春のスピードが大きく変わります。
冬(オフシーズン)は“準備の季節”です。
ここでフォームを整えられるかどうかで、春に別人のように速くなるか、伸び悩むかが決まります。
意識しておきたい冬のポイントは次の3つです。
・出だしの姿勢を整える
・腕振りと体幹の連動を確認する
・股関節の動きを意識したアップを行う
この小さな積み重ねが、春のスプリント力をつくります。
冬は寒さで気持ちが下がりやすい時期でもありますが、“今の走りを整える絶好のタイミング”でもあります。
寒い冬は多くの選手がサボります。
だからこそまずは、自分の走りのクセを知ること。
そして改善に取り組むこと。
冬の成長、春の開花に繋がります。
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